最近、家電製品は過当競争とでも呼べるような状況に陥っていて、その業界に勤めている人間にとってはたまったものではありませんが、一般的には(僕も個人的な一消費者として)、結構喜んでいることが多くあります。
今日はPSPの発売日になっていて、僕の注文していたものも、宅配便で今朝届きました。PSPもデフレのご時世を反映したような商品で、このスペックで2万円台なのはかなり反則のような気がします。外観もとっても輝いていて、綺麗な印象、ゲームをしても、そのクオリティの高さには驚かされます。
でもね、よーく見るとコストダウンのための並々ならぬ努力が見えてきて、僕なんかは、もっと価格を上げてもいいから、そんな姑息な努力をしてないで、素直に質を高めて欲しいなと、ふと思ってしまうのです。
車でもそうです。バブル期以降の車というのは、コストダウンと、その一方での、必要最小限の機能&効率化一辺倒で、なんか質感というものが、ないがしろにされているような気がします。
確かにバブル期の日本は異常でした。物価は世界の中でもずばぬけて高かったし、お金は湯水のように消費して、明らかに無駄なことも多かったと思います。でも、製品のクオリティは今よりずっと高かったと思います。昔の製品に比べると、今の製品はどれも、明らかに安っぽいです。
まあ、開発費をふんだんにかけて高いものを作っても、どうせ今の日本では売れないんでしょうね。「テレビは映ればいい、ビデオは録画再生ができればいい、どうせすぐ壊れるからとにかく安いものを。。。」と口々に言っていたお客さんに、僕は販売研修の時にどれだけ巡り会ったことでしょうか。
僕は日本の消費者の人々にひとこと言いたいです。
「もう少し、インダストリアルデザインにこだわりを持ちませんか」と。