今日は午前中で仕事を切り上げ,午後からは少し昼寝をした後,行きつけの弦楽器専門店に行ってきました.別に冷やかしにいったわけではなく,弦替えと,弓の毛替え,あといつの間にか傷ついてしまっていた楽器の修復をお願いしに行ってきたのです.
年末なので混んでいるかと思いましたが,僕以外に途中で来たお客さんは,楽器ケースを買いにきた人(すぐ帰った)と常連さんみたいな男の人でした.その方は読響のOBだそうで,楽器の調整をしに来ていたようです.
僕の楽器の修理は明日までかかるので,すぐに帰っても良かったのですが,せっかく楽器屋まで来て用事だけ済ませて帰るのももったいないので,色々な弓を見せてもらいました.かなり前から弓はとりあえずいいのを買おうと思っていたので,ちょうどそのついでになった感じでしょうか.
いい弓の条件というのはですね,軽くてよく音が鳴るというものなんです.あとは,先で弾いても,元で弾いてもバランスよく鳴るということです.弓の重さは60グラムと決まっているんですが,実際弓を演奏時の持ち方で持ってみると,明らかに重さの感じ方が変わります.その理由は弓のバランス,重心の位置が異なることにあるんですね.
ちなみに,今日演奏した弓の中で最もすごいと思ったのは,お客さんとしてきていた読響OBの方の弓でした.僕が試奏していた10本ほどの弓とは比較にならない程軽く,かつバリバリ音が出ました.どうして同じ弓でこれほど違うのかと,かなり驚きました.
普通は弓は重いほうが弦を強くこすれるので大きな音がなると考えがちですが,必ずしも体感する重さは重要じゃないのです.むしろ演奏上は軽いほうが都合が良い.それで大きな音が鳴れば文句はないわけですね.そういう魔法の弓を探し求めて楽器屋を巡るわけです.
結局楽器屋さんでは,2時間ぐらい居座り続けて,お茶やお菓子をいただいてしまいました.おまけに職人さんともお話などをし,楽しい午後を過ごすことができました.
僕の狙っている価格帯は,間違いなく今使っている弓よりは優れているのですが,やはりまだまだ上には上があるんだなぁということを実感した一日でした.
なんか客観的に今日の話を眺めてみると,RPGで武器屋にやってきている時の状況みたいですね.