タイムマシン

行ってきました.ヴァイオリンの先生のところ.最後に行ったのが大学1年のときですから,あれ以来7年ぶりぐらいでしょうか.本当に不肖な弟子で申し訳ないです...

時間的には結構な隔たりがあるのですが,音出しをして言われたことは不思議なぐらい7年前とまったく同じでした.まるで時間が止まったかのようでした.よーく考えれば,ご主人の髪が寂しくなっていたり,部屋がちょっとリフォームされていたりとか,確かに色々と変わっていることは事実なのですが,そこにある空気はまったく昔と同じだったのです.

1時間ごとに鳴るからくり時計が音楽を奏でたときは,19歳の頃,レッスンを受けていた自分に戻った気がしました.耳の奥に残っていたんです.微妙にテンポが揺らぐフレーズとか,踊っていた人形が中に戻っていくときのドアの閉まる音が,メロディーと絶妙なタイミングを作っていることとか,さまざまな微妙なことが体に染み付いているんです.先生のうちにお邪魔して時間が経つごとに,何もかもが昔通りであるということが実感され,とても暖かい気持ちになりました.いいですね,こういうのって.

さて,本題の弓選びのほうは,やはり高い方のしっかりとした音が出る弓しかあり得ないという結論になりました.今回指摘されたのは,僕の演奏法は表面的なきれいさばかりを追求していて,その演奏法であれば軽い弓がいいように思うが,本当の楽器の音を響かせようと思うのなら,しっかりとコシのある弓でなくてはいけないということでした.

弦を押さえる手首にも変な癖がついていたし,さらさら弾いてしまう軽い音になっていたということに,久々に気づかされました.やっぱり時々こうやって他の人の客観的な指摘を受けるということは重要なことだと思いました.

ある程度の年齢になってしまうと,楽器のことであれ何であれ,親身になって真剣に考え,指摘し,教えてくれる存在に出会う機会は少なくなってくると思います.それによって,何かと独りよがりになったり,変な自信で盲目的になってしまったりするということが多くなると思います.

だからこそ,こういった自分自身の技量や能力に対して真摯に向き合い,客観的に改善しようとする機会を持つということはとても重要であり,有益なことだと思いました.そして,そういった指導者がいるということはとても貴重なことだと思いました.

これからも,時間ができればまた遊びに行ってレッスンを受けたいと思います.

今日は久々にメンコンの1楽章を一気に演奏し,途中から指がヘロヘロになって参ってしまいました...ちゃんと練習は欠かさないようにしないとね.

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