Mac好きの人なら知らない人はいないであろう、Mac mini。例え割引クーポンがあってもそれを全く使う気にならない程、物欲の落ちている僕の中で唯一購買意欲を刺激させられる家電製品です。
iPod shuffleの陰に隠れて若干影が薄いですが、なかなかセンスのいい商品だと思います。「何に使うの?」と聞かれると困っちゃいますが、別に実用性で欲しいとか考えているわけではないんです。なぜなら、Mac自体は既にPowerBookを持っていて、この日記もそれで書いているし、なくてはならない物ではないからです。
でも、あの小ささ、デスクトップでもノートでもないようなデザインの新鮮さ、シンプルさがインテリア的なイメージとしてとても好きだという、ただそれだけの理由です。スペックとしては明らかに今使っているノートより劣るぐらいなので、ファイルサーバぐらいにしかしないと思いますが、それでも欲しいと思わせてしまう奇抜なアイディアが魅力なのです。
「今までにない物を作ろう」というセンスを持って開発していれば、どっかの家電メーカーもこんなにまで業績を落とさずに済んだんじゃないかと思いますが、まあ、あまりにも競争が激しかったり、スケジュールに追われまくったりしていると、新しいアイディアなんて言っている余裕がなくなっちゃうんでしょうね。でも、個性が光らないから埋没するというのは、いたって当然な結末です。
「業績が悪いから人を減らす→会社に残った人が殺人的な忙しさになる→目の前にある仕事をこなすことで精一杯→ありきたりな商品なので価格競争に巻き込まれる→利益につながらない→最初に戻る」これって、いわゆるネガティブスパイラルですよね。
この悪循環から抜け出すためには、いったん立ち止まることが必要でしょう。そして、自分が欲しい物は何なのか、どんな物があったら魅力的なのかをじっくりと考えるのです。そもそも、自分で魅力を感じない物を作っても、他の人が買ってくれるわけがありません。自分で欲しいと思える物をまず作ること、これが最低限のスタート地点なのではないかと思います。