VIP登場

今日は、会社で交代することが決定した会長が、普段我々が毎日食事をとる社員食堂に食事をしにやってきたので、ちょっとびっくりしました。(ちなみに、彼が選んだメニューは辛口カレーでした。)

世間的に見れば、一応「超」のつくVIPだと思うし、入社式以来、社内でも見かけることは全くなかったのに、突然社食にやってきたのですから、いったいどういう風の吹き回しなんだと、色々想像してしまいました。

「今まではスケジュールが過密で、社食にやってくるような暇がなかったが、交代が決まって時間ができたのか」とか、「そもそも社食のメニューは口に合わなかったのか」など、考えれば理由は色々挙げられますが、いずれにしても僕の気持ちとしては、こういう事を実践するなら、たまにでもよいので、もっと昔からやっていて欲しかったという思いがあります。

いくら大きな会社の会長であったとしても、顔の見えない存在、遠い存在であっては、何となく、一般社員の意識として、経営という問題が他人事のように感じてしまうからです。会社のトップに立ち、進むべき方向性を示す人の存在を身近に感じることができれば、社員一人一人の意識の中に、少しずつでも自分にできることを探そうとする、責任感が生まれるのではないかと思います。

これは、大きな会社になればなるほど、一人一人の意識の変化が全体にもたらす効果が大きくなるという意味で、経営トップと社員とのコミュニケーションの機会を増やすことは、非常に重要なことであることを意味します。もっと言えば、必ずしも意見交換など形式張ったコミュニケーションでなくともいいと思います。ただ単に、社員が仕事や食事をしている場にやってくるだけでも、その雰囲気を通じて意識の変化をもたらすことができるでしょう。

迷い無く進むべき道を見定めているのなら、その自信に満ちあふれた姿を見せれば、励みになるだろうし、業績低迷に悩み、解決の道を模索して苦しんでいるのなら、その重たい雰囲気を見せれば、事の深刻さに気づき、自分で何かできることはないかとそれぞれが意識し始めると思います。

経営改革の途上で、交代を余儀なくされたことは少し、気の毒のような気もしますが、この会社は何らかの変化のきっかけ、ショックのようなものを必要としていたように思うので、これを機に、社内全体の雰囲気に変化が起こり、経営がよい方向に進むことを期待しています。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*