中国や韓国で日本は大バッシングを受けていますけど、これっていろんな問題がごちゃ混ぜになっていて、なかなか難しいですよね。
なので、そもそも各国のデモ隊が日本のどんなことに問題意識を持って主張しているのかをまとめてみます。
1.歴史認識
→日本は戦時中にアジアの人々に与えた損害を反省していない
→小泉首相は靖国神社の参拝をやめない
→歴史教科書の中で「侵略と支配の歴史」を正当化している
「従軍慰安婦問題」「南京大虐殺」等の事実を隠蔽している
→戦後補償はサンフランシスコ平和条約において既に
解決済みであるという立場を変えない
→自衛隊を海外に派兵している
2.領土問題
→竹島の領有権を主張している
→島根県が竹島の日を制定した
→「竹島」の領有権を主張している歴史教科書を
文科省が検定合格とした
→尖閣諸島の領有権を主張している
だから、
1.日本が国連の常任理事国入りするのは許せない
2.日本製品を買うな
3.日本人留学生をいじめる
4.日本国大使館に投石する
5.日本車を破壊する
6.日本料理店に投石する
7.日系スーパーを襲撃する
8.日系企業の広告を破壊する
という感じになっているようです。
まあ、黙っていてはアピールしませんから、過激な行動に出ないと怒りのやり場がなくてどうしようもないのも分かりますが、どうも根本的な解決からは程遠いような気がして、もう少し理性的に行動できないものかと思います。
主張するのは自由ですが、他者に直接の危害、損害を加えるのはどうかと思います。
同時に、日本も悪い点が多くあります。なぜ、歴史教科書で戦時中にあった事実をありのままに伝えないのか、中国や韓国の教育現場で、日本の戦時中の行動がどのように教示されているのかを伝えないのかという点です。
そのうち世代が変われば、何の抵抗もなく、過去の日本が犯した過ちを真摯に見つめることができるようになるでしょう。その時は、きっと日本には戦時中の真実の歴史を知るための資料が残っていないでしょうから、中国や韓国の歴史の教科書を通じて学ばなければならないと思います。
さらに、靖国参拝をやめない小泉首相は愚かだと思います。心の中で、かの大戦を正当化したり、A級戦犯を敬ったりするのは自由です。しかし、大きな摩擦を生むと知っていて、一国の総理という立場で、あえて火に油を注ぐような行動を起こすのは、あまりにも日本にとっての損害が大きすぎます。
理性的な人間なら、心の中でうらはらのことを考えながら、表面的には物事が上手く進むように、とるべき道を選べるはずです。
歴史認識の問題に関しては、例え金銭的に戦後補償という形だけで解決を図ってもあまり効果がないと思います。これは、人の気持ちの問題です。正しい歴史を知るという行動を起こし、それをアジアの国々に理解してもらい、自然な謝罪の気持ちの表れの結果として、必要ならば金銭的補償によって行動に表す、というプロセスがなければ根本的な解決にはならないはずです。
領土問題に関しては、人間の利己主義的な欲求が前面に出てしまい、日本、中国、韓国が三者三様に好き勝手なことを行っているように感じるので、誰が悪いとは一概に言えそうもなく、この問題の解決は、今すぐにどうこうしなければならないものでもないと思います。
とりあえずは、日本が歴史を正しく認識するという姿勢を、アジアの国々に示すべきです。変な強がり、プライドなんかはさっさと捨て去った方がいいです。歴史を知るだけなら、別に何の損害があるわけではないでしょう。変な主観は捨て、事実をありのままに伝えるNHKニュースのように、歴史教科書に過去の日本軍が犯した事実(過ち)を記述すればよいのです。そして、日本人はそれを知ればよいのです。それによって何をするべきか、何もしないべきなのかは、その事実を学んだそれぞれが考えればいいことです。
文科省は日本の過去の歴史を振り返ることの何を恐れているのか、僕にはさっぱり分かりません。