音楽うんちくでごめんなさい

ここのところ,音楽ネタが続いてますが,今日はviolinの話です.

violinはギターみたいにフレットがないので,音程をとるのが大変なんじゃないか,それに,弓で弦を擦るときにギコギコ音がするかもしれないので,力の入れ具合が大変なんじゃないか,という声を耳にします.

音程に関して言えば,確かにviolinを弾く人はかなり音程にうるさいと思います.でも,必ずしも絶対音感がなくても,演奏するときに自分の音が正しいかを判断する方法があって,これを確認しながら練習すればかなり精度よい演奏が出来ます.

それは,ある音を鳴らしているときの倍音の関係にある他の解放弦の共鳴音を確認するというものです.例えば今鳴らしている音のオクターブ上か下の音が解放弦がどこかにあれば,相当音程を外さない限り弦が勝手にブルブルと震えて音を出します.

このブルブルがあるかないかで,自分の音が正しいのか間違っているのかがわかるというわけです.

ただ,この判断の前提となるのは4本の弦の調弦がきちんとできているということです.

クラシックのコンサートとかでは,1曲目の前や休憩の後の演奏の前に,まず全員でAの音を調弦し,その後でそのほかの弦を合わせるという,半ば儀式みたいな時間がありますよね.実は,アマチュアの場合,多くは舞台に上がる前にすでに調弦は済ませてあって,舞台の上では,無用の混乱を避けるために真面目にペグを動かして調弦することはあまりないのですが,まあ,ともかく,ああいうふうに2本ずつ弦を鳴らして隣り合う弦の和音が響いているかを確認するのが弦楽器の調弦です.

この調弦がきちんと出来ていないと,そもそも正しい音程でも音が響かなくなるので,とても演奏しづらくなります.だから,音程にこだわる人ほど,かなりこまめに調弦をします.

violinの場合,A->D->G->Eの順に音を合わせていきます.(A,D),(D,G),(A,E)のペアで音を鳴らすのですが,それぞれの弦のペアは2:3とか,とてもシンプルな周波数比で振動する関係にあるので,綺麗な和音を奏でていればオッケーという感じで調弦ができるのです.

しかし,この調弦方法だと実は純正律の音程になってしまって,厳密な意味では平均律で調律されたピアノなどとは和音が相容れない関係になってしまいます.

関連した話をすると,ピアノの,例えばド・ミ・ソの和音にはうねりがあるのです.この事実に気づいている人はどれだけいるのかわかりませんが,これは平均律で調律された楽器の宿命です.

純正律と平均律の違いについてさらに続けると寝れなくなるので,とりあえずこの辺でストップします.気が向けば,もしくは好評ならば,また明日にでも.

ああ,弓の話もしてないまま終わってしまった...

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