楽譜係

ここ1年ぐらい,会社のオーケストラのライブラリアンをやっています.

知っていると思いますが,楽譜を管理する係のことです.次回の演奏会の曲目にあわせて,楽譜屋に楽譜を発注して,送られてきたらオケのスタンプを押して,通し番号を振って,各パートのライブラリアンに社内便で発送して,誰が何番を使っているかのリストをつくって,演奏会後は楽譜を回収して,倉庫に片付けて...

とまあ,普通の人なら余計な仕事が増えるだけなので,できるならやりたくないなぁと思うような,縁の下系の仕事ですね.

僕もはじめ任されたときは,すごく面倒な仕事のように感じていましたが,慣れてしまうと意外とどうってことないです.むしろ,普通に演奏だけで活動に参加しているときと比較して,自分のパート以外の人とコミュニケーションするきっかけが増えるので,何となく嬉しいように思います.

楽譜のことならかわせみに聞けばいい,みたいな存在になるのはそれほど嫌なことではないなぁと...地味で目立たないのだけど,いないと困るみたいな存在って,個人的にはかなりツボにはまります.

オケの演奏でも,「俺が俺が」という感じで完全にコンマス的存在で表舞台に立って演奏するよりは,コンマスの裏でサポート的存在として演奏している方がしっくりくる感じがします.

まあ,それが自分の特性なのでしょう.

ちなみに,僕がライブラリアンになったとき,各パートの人に挨拶に行ったら,「確かにいかにもライブラリアンって感じがするわ」と言われたことがあります.一体何を意味してそのような言葉が出てきたのか真意はわかりませんが,恐らく,誰が何番を使っているとか妙に細かく管理する几帳面な性格(自分で言うのも何ですが)がこの仕事に適しているとでも思われたのではないかと思います.

僕は,自分が「らしくない」と言われると,何か悪いことをしちゃったみたいでちょっとショックなので,他の人になるべく「自分はこういう人間だ」というモデルを作られないように,曖昧な人間を演じたいのですが,いままであまり成功した試しがありません.

その人の立ち振る舞いから自然に醸し出される雰囲気というものは,そうそう変えられるものではないのですね.

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