執着力

音楽の世界で才能ある人々というのは,小さな頃から何らかの形で音楽に触れ,没頭し,ある意味マニアと呼ばれるぐらいの人達のようです.

ドライブ中にラジオで聞いた葉加瀬太郎の生い立ちの話の中では,小学生の頃からクラシックのレコードをコレクションし,有名音楽家のコンサートに行き,追っかけをしていて,普通の小学生が好むような話題には全く無頓着だったという話だし,夜にBSハイビジョンで見たX JAPANのYOSHIKIは4歳からクラシックピアノを始めて,その後学校でバンドを組み,ドラムをやるようになってロックの世界に引き込まれていったそうです.

まあ,音楽の世界では楽器でも何でも小さな頃から習っていた方が上達するという話はよくあることなのですが,僕が感心したのは,テレビで見たYOSHIKIの音楽に対する姿勢です.今日見たドキュメンタリー番組の中では,ほとんどの時間を音楽に費やしているのです.寝るためだけに家に帰り,あとはスタジオで時間を過ごし,まるで音楽以外の楽しみがないかのような生活をしているのです.そして,求めるものに対して妥協を許さない.

結局,何かに執着し,それ以外のことにはほとんど興味を示さないぐらいに没頭し,深く掘り下げていくという姿勢は,音楽に限らず,日常の仕事でも研究でも何でも,「世の中の平均」から一段レベルアップして一目置かれるようになるための必須条件のように思います.

もちろん,その人の生まれ持った才能も重要でしょう.でも,どうなんでしょう,その「才能」と呼ばれるものの大半は,何かひとつのことにエネルギーを集中して取り組み,クオリティを上げていくことのできる「執着力」にあるのではないかと思います.その残りが,普通の人には感じられない感性だったり,ひらめきを持っているということなのではないでしょうか.

僕は自分が「浅く広く」の人間であることが特長であり,弱点でもあることを知っているから,あるひとつのことに執着して,普通の人とは違う際だった才能を発揮できることに憧れるのかもしれません.

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