昔からよく思うのですが,人の手って,その人のことを無意識のうちに正直に表してしまっているひとつのチャンネルだと思います.

普段どんな仕事をしているのか,そして,どれくらいの年齢なのかまでも...

その人の仕事ぶりを最もよく表すのは指先だと思いますし,年齢がわかってしまうのは,手のひらではなくて手の甲の方だと思います.自分の手を見るとよくわかりますが,明らかに大学生ぐらいの頃の肌とでさえもきめの細かさが違うのです.

どんなに顔はメイクしていても,手にまでメイクしている人はいません.それに,年中手袋をしている人もそうそういません.結局,その人の真実がもっとも如実に,あからさまに表れているにも関わらず,結構無防備に世間の視線にさらされているところなのだろうと思います.

このことを一度知ってしまうと,街中を歩いていても,何となく誰ともなく人の手にばかり注目がいってしまい,チラチラと視線を向けてしまう自分がいやらしくて嫌になります.

最もピュアな姿の人間の手というのは,きっと赤ちゃんの手なのだと思います.これから色々な未来への可能性を秘めた,まっさらなキャンバスのような手です.

その人の人生は,少しずつ手に刻み込まれていくものであって,それは必然的なことなのだと思います.あえて隠す必要もないのかもしれません.

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