ドン・マイヤー

今習っているヴァイオリンの先生のご紹介で本日行ってきた弦楽器屋さんの名前です.

先生と待ち合わせて行くつもりが,先生は渋滞にはまって1時間近く遅刻するらしいので,住所を手がかりに単独で行くことになりました.

僕の知っている弦楽器屋さんといったら,メジャーな大手楽器屋か,目白にある弦楽器専門店シレーナぐらいだったので,今回は一体どんな職人さんが待ち受けているのか,気難しかったらどうしようなどと考えながら,店探しをしました.

とりあえず住所通りのビルに到着したものの,どこからどう見ても看板が出ていないので,はじめは通り過ぎそうになりました.でも,一応ビル名は合っているから正しいハズと,かなり不審に思いながらも階段を上がっていきました.

途中の階には居酒屋の裏口とおぼしきドアがあり,店員さんがビールケースを持って出入りしています.本当に合っているのかまだ半信半疑に思いながらも,さらに階段を上ると普通のマンションみたいな入り口にドン・マイヤーと小さく名札が出ていました.

シレーナでさえ,入り口はガラス戸でドアの周りには楽器の置物とかが飾ってあるのに,ここは金属のドアがデーンとあるだけで,そこが弦楽器屋だとはとても思えない門構えです.

さすがプロ御用達の店は違うなぁと,そのストイックさに感動しつつインターホンを押して中に入れてもらいました.

中に入ってみると,薄暗い部屋に修理しているんだかなんだか,部屋の真ん中にチェンバロが置いてあり,チェロも数台そこら中に立てかけてあります.当然ケースの中にはヴァイオリンも沢山置いてあり,かなり雑然とした雰囲気です.奥の二部屋が工房になっているらしく,作りかけの楽器や工具が沢山見えます.

既に前のお客さんがいたので,店のご主人とは軽く挨拶しただけで,本棚に置いてあった楽譜や楽器の図鑑を眺めて時間をつぶしていました.

ご主人が前のお客さんと話している雰囲気を察するに,気さくな人であることが判明し,リラックスしてきました.どんな楽器と出会えることかと胸をわくわくさせながら待ちました.

というわけで,待つこと約40分.前のお客さんが帰るのと入れ違いに,先生がやっと到着しました.

そんなこんなで,3つの楽器を試奏させてもらい,そのうちの1台を1週間借りることにしました.どの楽器も,オールドヴァイオリンで見るからに年季の入った雰囲気ですが,それもそのはず,ラベルには18世紀の西暦が記入されています.

でも,どの楽器も音はとても柔らかく,よく響きました.さらに,それぞれの音にはかなり違う個性があって,自分はどんな音が好きなのかまだ全然分かりません.

で,こんな片手で持てるようなものが,三桁万円もします...かなりドキドキもので家まで帰ってきました.

別に今すぐ買うわけではなく,これから年スケールで楽器探しをするつもりなので,この楽器と決まったわけでは全然ないのですが.

さて,いつになったら運命の出会いに巡り会えるのでしょうか.

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