いっぱいいっぱい

最近,精神的にギリギリなところで日々生活しているような気がします.

そもそも,オケが忙しいのに加えて,追われるように次々と仕事をする毎日.それぞれの場面で,細々としたToDoが一日のうちに次々と積み上がっていくので,ちょっとでも気を緩めると,雑用も含めてあっという間にやるべきことが自分の処理能力を超えます.

いろんな方面からメールはボンボンやってくるし,優先順位を決めて,期限を決めて,ポストイットを書いてははがし,書いてははがしの繰り返し.

そもそも,自分のキャパシティが高くないことも原因だと思うのですが,もう最近は細かなミス頻発で,作業のクオリティが下がっている気がします.自分のスケジュール管理能力の限界に来ているんじゃないかと.

頭の中で,いつも「あれやって,これやって」なんて考えているものだから,時々,人の話を聞き逃す.ちょっと前に聞いた人の話が頭に残らない.一つの考えるべきことに集中できない...

これ以上のToDoを受け入れることから自分を本能的に防衛しているのではないかと思います.

僕は複数のことを同時並行にこなすほど器用な人間ではありません.なのに,今は3パラぐらいで日々物事を考えています.

本当は,もっとひとつのことに集中して,純度の高い結晶を作り上げることに集中したいのに.

ヴァイオリンで言えば,最近はとかく自分の技術を追求することに興味があります.オケというスモール社会で活動しながら音楽を楽しむということの重要性は,これまでの数年間の活動で思い知りました.

でも,最近は一つのオケに参加することにもっと精神を集中させるべきなのではないかと思っています.時間を費やすからには,一つの演奏会に参加した後には,さらにレベルアップした自分になっていたいと思うからです.

オケの中で周りの人に触発されながら日々活動すること,自分のレベルと関係なく決まっていく曲を次々とこなしていくことによって得られる,技術の伸びというのは,一人で黙々と基礎練習をこなすこととでは得られない,貴重な経験です.だから,オケで演奏することはこれからも続くと思います.

しかし同時に,オケで活動することの利点を最大限生かすためにも,個人での練習時間というものも非常に重要で,もっと必要だと思っています.

僕は,趣味の活動に限らず,自分のスタイルを量より質,幅より深さ,という観点で,より掘り下げていく方向に変えていきたいと思っているのです.

今日,調整(修理)してもらった楽器を取りに楽器屋さんに行ってきました.ここの店主は,自分の楽器を作りたい人,研究をしたい人なので,対外的にはまったく自分の工房の宣伝をしていません.むしろ商売をするつもりが全くありません.

本当は自分の楽器作りを追求したいと考えているのに,口コミで次々とお客さんが集まってきて,自分の楽器制作とは関係なく,次々と仕事が舞い込んできます.「本当は楽器の修理なんかしたくないのに,時間が足りない」と日々口にしています.

今日も「もう,楽器の修理だって本当に,時間ギリギリでやってるんだよ」とおっしゃってました.

自分の理想と現実を一致させるのはなかなか難しいようです.

何かやるなら,純度の高い結果を残したい,きれいに整った結果を手に入れたい,たとえ大きなスケールのものでなく,本当に米粒ぐらいの大きさでもいいから結果はダイヤモンドであって欲しいという僕のポリシーは,なんか典型的な職人気質だと思います.

こんな考え方では,世間の評判になったり,偉くなったり,有名になったり,自分の作り出したもので世の中に何らかのブレークスルーをもたらすことは望めないのかもしれません.でも,おそらく,小さなダイヤモンドを自分の手の中に生み出せれば,僕の価値観では,きっと僕は幸せなのです.

何かを作り上げるからには,どんなに時間がかかってもいいから,自分の納得いくものを追求したい,中途半端な結果しか残せないようなタスクはそもそも引き受けない.

そんな,時間的,金銭的,精神的なゆとりがあればいいのになぁと,僕は日々ないものねだりをしています.

僕はそんな道楽をモットーとする人間なのです.

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