バリアフリーの重要性

昨日は英会話2レッスンしたり、買い物したりして平穏無事に過ごすつもりだったのですが、天気が良くて気持ちのよい気候だったので、ふと走りたくなり(自分の足で)近所の法政大学多摩キャンパスまでの往復を走ることにしました。

寺田の幼なじみは知っていると思いますが僕の実家のあるグリーンヒルから法政大学は平坦な道がなく、下りか上りの坂が延々と続きます。さらに、ここに来たことがない人には想像できないかと思いますが、住宅地以外の場所は基本的に山です。単に丘があるという意味の山ではなく、雑木林があり、普通にまむしの出てくる森林なのです。ちなみに、うちの団地はどこかしらちょっと歩くと雑木林とつながっていて、なんか山と一体化している面白い場所です。

まあ、何を好き好んで毎朝ここから品川まで通勤しているのかと、自分に問いかけてみたくもなりますが、慣れてしまえばそれほど負担でもないというのが実感でしょうか。思いっきり深呼吸しても、まず健康に害はなさそうな環境なので、スポーツをしたい人にはうってつけの環境かもしれません。

で、話が脇にそれましたが、行きは舗装された道路を帰りは緑地の中(いわゆる山道)を走って帰ってくることにしました。ぐるっと一周して4.35キロの道のりです。

往路の最後、法政大学に上り詰める町田市との市境は、さすがに普段の運動不足がたたって休憩する羽目になりましたが、あとは野山をただひたすら駆け回るという感じで、一周が終わりました。

これはこれで良かったのですが、家に帰ってきたら左足の膝を負傷していることが判明しました。左膝の外側の腱があるところだと思いますが、今日から膝を曲げて歩くのが非常に苦痛を伴うようになってしまいました。情けない。

右膝は何ともないのでどうにか移動は可能なのですが、左膝は曲げると痛むので、階段の上り下りはかなり不自由です。平地の歩き方も左足は突っ張ったまま歩く感じなので、びっこひいてます。

とまあ、そんな感じになったので残りの2日は家で安静にしているつもりだったのですが、なんと、訳あってお使いに行く羽目になりました。

具体的には、今週末のオケ練習で指導してもらう先生から、曲のスコアと音源がないので貸してもらえませんかというもの。郵送したりしてもいいかとも思いましたが、時間がかかるのと、金額的にも通勤経路上にある先生のうちに直接持参した方が手っ取り早いので、電車で行くことにしました。膝が何ともなければ車で行ったんでしょうけど、MT車はクラッチ命なので、左膝やられたら運転できません。

今日は午前中ずっと家でじっとしてたので、出発した当初はかなり回復した感もあり、行けるかと思ったのですが、平坦な道を歩くだけでも結構負担がかかるらしく、駅に着いた頃からだいぶヤバくなってきました。これ以上負担をかけて回復が遅くなっても困るので、ひたすらバリアフリーな道を選んで移動することになりました。

まず、バス。これは最近ノンステップバスが主流なので歩道の高さとバスの床の高さがほぼ同じで、ほとんど膝を曲げなくても乗れます。感動しました。いつもなら早く出発してくれないかなぁとか、もっとキビキビ走って欲しいなぁなんて考える自分ですが、今日ばかりは、頼むから吊革につかまるまで動かないでくれとか、急発進急停車は勘弁です、とか考えてました。

次にバス停から駅のホームへの移動。若干途中に階段があるものの、段差が低いので楽ちん。車椅子用のスロープもあるので移動には困りませんでした。改札からホームもエスカレータ、エレベータがあるのでどうにかなります。電車に急いで乗れないので、一本やり過ごすことになったことを我慢すれば。

最大の難関は、最寄り駅から先生の家までの道のりでした。とにかく平坦な道が延々と続いて歩くのが大変なのと、途中首都高速のガードが通っている甲州街道を渡らないといけないのです。まず、横断歩道が少なく、歩道橋はとても渡る気がしないのと、道幅が広くて時間内に渡りきるのが非常に困難なのです。とりあえず、信号が変わった瞬間に渡るようにして一回でわたりきることができました。

というわけで、どうにか先生の家に着き、玄関先で持ってきたものを渡し、タスクは完了しました。先生は、ここまで僕がびっこを引きながら来たことなど知る由もないのですが、お土産に海苔を頂いたのがちょっと嬉しかったです。

てなわけで、バリアフリーの重要性を身を持って実感した一日になりました。少し前まで、ほとんどエスカレータとか設置されていなかったことを思うと、日本は福祉の面で相当遅れていたのだなぁと思います。同時に、お年寄りとか、体の不自由な人に優しい町づくりというものを頭で分かっていたつもりになっていた自分を少し恥ずかしく思いました。

思ってもみなかったような場所場所で、苦労や有り難さを実感する自分に直面し、体に不自由な点がある人と同じ視線で物事を考えるというのは、一筋縄ではいかないことなのだと思いました。そもそも、気づかないからです。

自然な心遣いや気配り、思いやりといった振る舞いは、苦労を知っている人にこそ、さりげなくできることなのだと思います。

というわけで、今日の日記は2日分の大長編になってしまいました。今日の出来事で膝の状態は昨日まで逆戻りですが、明日こそゆっくり休もうと思います。

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