WALL E

この年末の忙しい時に、アフターファイブを楽しんでいる場合じゃないと言われそうですが、今日は錦糸町のTOHOシネマズでウォーリーを見てきました。最近、映画ばっか見てますね。

ちなみに、ここの映画館はレイトショーが1200円とかなり料金が安く、映画館も空いていて快適なので、個人的には六本木よりおすすめです。

ウォーリーは12月5日公開のディズニー映画で、廃墟と化した地球(アメリカ)のとある都市をひたすら掃除し続けるゴミ処理ロボットが、ある日突然宇宙から飛んできた宇宙船から出てきた、流線型のロボットに出会うところからストーリーが始まります。

本編の内容は実際に映像で見てもらうとして、印象に残ったことをいくつか。

まずは、なんといってもウォーリー自身のことです。彼のとても素直で、健気で、愛嬌があるところに惹かれます。ロボットとして作られた任務を全うするために、一人も人間がいなくなった地球で、毎日規則的に、献身的にゴミ処理を続ける機械としての姿と、まるで生き物のように好奇心を持って、お気に入りのガラクタをコレクションしたり、余暇を楽しむ感情を持っている姿とを兼ね備えているところが、ウォーリーの魅力です。

何気ない日常に小さな喜びを発見し、満たされた気持ちで生き続ける姿は、ある意味、僕の理想の姿でもあります。

で、誰もいない地球上でコツコツとマイペースで活動し続けるウォーリーに、突然の大きな変化をもたらしたのが、イブという(女の子)ロボットです。彼女はとても先進的なデザインなボディを持っていて、機能も洗練されていて、エレガントな雰囲気を感じさせるロボットです。のんびりやで旧型のデザインのウォーリーとはいかにも対照的なので、彼女の存在がとても引き立ちます。ただ、あまりにもしっかり者で完全無欠すぎるために、遊びでも何でも、徹底的にやらないと気が済まないところがお茶目ですね。

僕は、どう考えてもウォーリー派の人間です。頭の回転もはやくないし、いつもマイペースで、コツコツ派です。頭の回転の速い人の話にはついていけません。結構小さくまとまったところで喜びを感じたりします。そんな僕なので、ウォーリーには共感しました。

登場するキャラクター以外では、この映画には、気づく人には気づく細かいギミックが色々と仕込んであってなかなか面白いです。ある意味パロディーなのかもしれませんけど。例えば、ウォーリーの太陽充電の完了音がマックの起動音だったりします。

映画の後半は、ストーリー的にも、絵的にも2001年宇宙の旅を思い起こさない人はいないと思います。さすがに今の子供は知らないと思いますが。

というわけで、この映画はSFとしてみれば、いずれのシーンもどこかで何かしら見たことがあるような、非常にオーソドックスなストーリー構成です。でも、僕自身、最近は昔のようなスケールの大きい宇宙もののSF映画をあまり目にしてこなかったので、久々に嬉しかったです。

火星に探査機が普通に行けるような時代だからなのでしょうか、夢にも描かなかったようなスケールの大きい、新しい世界を見せてくれるようなクリエイティブな宇宙ものの映画は最近あまり作られなくなったような気がします。人間の想像力が乏しくなったのか、科学技術が進みすぎて夢を描く余地がなくなってきてしまったのか。

スピルバーグやルーカス、キューブリックのような監督って、今の時代には生まれてこないんでしょうか。宮崎駿にしてもそうですが、この世代の映画監督は、オリジナリティ、クリエイティビティが抜きんでているように感じます。

さて、ウォーリーとイブの関係には全く触れていませんでしたが、ウォーリーのイブに対する献身的な愛情、優しさと、イブがウォーリーに心を開いた後に、色々と至らないウォーリーを世話してあげる姿はとても愛らしいものがあります。

セリフがほとんどなくて、字幕だろうが吹き替えだろうが関係ないような映画ですが、その仕草からそれぞれのロボットの気持ちが伝わってくるのは、ディズニー映画のなせる技ですね。

言葉がなくても気持ちが伝わる、こんな愛らしいロボットを実現することが、僕の研究者としての夢なのです。

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