八王子市民にとっては裏山のような高尾山が、ハイシーズンにはとても混んでいるそうです。
理由はいくつかあるようですが、自分が子供の頃と比べると最近はめっきり寂れたような印象しか持ってなかったので、驚きました。
その理由の一つが、ミシュランガイドに堂々の三つ星で紹介されていることらしいです。高尾山が知床や日光、京都と並ぶなんてあまり信じられませんが。
まあ、確かにいいところであるところには違いありませんが、何時間もかけて行列を作って登山するぐらいならもっと別のところに行った方がよいのではないかと。。。近場なら奥多摩とか、秩父とか、あるでしょうに。電車のアクセスも、高尾山と同じぐらいに良いですしね。
屋久島が世界遺産に登録された途端に観光客が増えたという過去の実例もありますが、いつの時代もミーハーですね、日本人は。(そもそもミシュランガイドがどうかしてる、という話もありますが。。。)
今日のNHKスペシャルで食品の産地偽装問題が取り上げられていましたが、問題の一端は、食品そのものの品質云々ではなく、パッケージに書かれた産地のラベルだけで購入を判断してしまう消費者の意識にも問題があるのだとか。
「何を信頼したらいいのか分からないから、わかりやすい指標を基準に考える」という気持ちも分からないではないですが、自分に本来備わった感覚、価値観で判断するのが本当なんじゃないかと思います。
せっかく人間には人それぞれに特色を持った「個性」があるんですから、そのセンスを大切にすべきだよなぁと、人工知能を研究する人間の立場としては思います。設計者が作り込んだ価値観で判断する知能は、コンピュータで簡単に実現できるようなものなんですから。
賞味期限が1日過ぎたぐらいで、その食品が突然毒にでも変化するかのように扱い、廃棄しまうような消費行動もしかり。
現代の先進国の人間は、文字や数値の情報にだけ頼って判断することに慣れてしまったがために、これまでの進化の過程で獲得してきた、生物として備わっている、危険を回避するためのセンサーが退化してしまっているかもしれません。
権威のある人の意見や、大きなメディアや、周囲の多くの人々が支持する団体の考え方に扇動され、一人一人が自分の頭で考えることを止めてしまい、社会全体が判断を誤ったことが、過去の戦争の多くの原因であったことを、歴史が教えてくれています。
人の意見を聞く耳を持つことは重要ですが、最終的に自分の価値観で考え、判断することを止めてはいけないのだろうと思います。
さて、長文になってしまいましたが。。。
もういよいよ2008年も終盤ですね。
大河ドラマも最終回だったし。
正月は高尾山の薬王院と高幡不動尊にお参りに行くのが京王線沿線に住む人々の定番コースだと思っていましたが、今年は高尾山の初詣は例年になく混雑しそうなので迷い中です。
まあ、ミーハーな行動をとるのも好きなんですけどね。
ディズニーランドで普段は2時間待ちとかのアトラクションが5分待ちとかで乗れるとなると、なんか寂しい気持ちがするんですが、要するにそんな気持ちです。
ミシュラン効果!? 高尾山が異常な混み方に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=695531&media_id=58
ミシュラン三つ星観光地