仕分け

国の事業仕分けで、科学技術関連予算がドカドカと削減されてますが、これらの判断は本当に将来の日本のことを考えた上でのものなのか、疑念を持ちたくなります。

確かに、アメリカも宇宙開発関連予算を削減していて、スペースシャトルの後継ロケットは、アポロ計画やスペースシャトルの技術の寄せ集めみたいなものになっちゃってますが、日本もこんなことしていていいのかなと心配です。

スパコンの開発凍結では、「世界一を目指す理由は何か。2位ではだめなのか」という趣旨の発言があったようですが、どう考えたってそりゃ、科学技術は世界一でなければ意味がありません。

技術、発明、特許は早い者勝ちです。同じ結果を出しても、残念ながら二番手は評価されません。

結果の技術を金で買えばいいじゃないか、という趣旨の発言なのかもしれませんが、軍事利用に転用することで高度に差別化ができるような技術というのは、そんな簡単には輸入できないでしょう。

同盟国であるはずのアメリカが、F22戦闘機を日本の自衛隊に提供しないのも、技術流出を恐れてのことです。

日本のロケット開発だって、アメリカの二番手技術を足がかりに、何年もかけてやっと国産の技術で今のH-IIA、Bまでたどり着くことができたのです。

それに、そもそも日本は世界に先駆けて新しい技術を生み出すことによって差別化し、お金を稼がなきゃやっていけない国なのに、技術が無ければお金も稼げませんって。

こうやって、短期的な視点での評価を得るためだけに、表面的な体裁を繕う手法は企業のリストラみたいですね。

きな臭い話ですが、スパコンにしても、ロケットにしても、戦争するしないは別として、国防という点で欠くことのできない基本技術なのです。

こんな誠実でか弱い日本を侵略する国があったら、世界のみんなが助けてくれるだろうとか思っているのか知りませんが、まったく、首相の友愛の理念といい、蓮舫議員の2位ではだめか発言といい、日本の国会議員の平和ぼけ加減には呆れるばかりです。

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