バーゼルへの旅

昨夜はウィーンフィルのコンサートで、一晩だけバーゼルに行ってきました。演奏会のあとに電車で帰ってくることもできたけど、1時過ぎになっちゃうのでホテルに宿泊して、朝、直接大学に行きました。

バーゼルはてっきりフランス語圏かと思っていたら、ドイツ語圏で参りました。ドイツ語はまったく勉強したことがないので、本当にわからない。さらに、ドイツ人みたいにあまり英語話さないし。まだ、フランス語の方がマシと思えるのは、今までそれなりに勉強してきたからでしょうか。

バーゼルに着いたのは夕方だったので、全然観光をする時間はなかったのですが、とりあえず、ローザンヌよりは遙かに大きくて、店も充実していて都会だということがわかりました。ショーウィンドウも心なしかオシャレな感じ。また後日ゆっくりと訪れることにします。

今回のウィーンフィルのツアー計画を見ると、ベルリン、アブダビ、リヨン、バーゼル、フランクフルト、ケルン、エッセン、ブリュッセル、ハンブルグ、ランダース(デンマーク)、パリ、ロンドン、という感じで、やはりバーゼル公演と逃すと追いかけるのは大変そうだったので、まあ、平日に頑張って行ってきた甲斐はあったかと思います。

しかし、1カ所だけアブダビというのが挟まっているのが印象的。いかにもバブルの余韻を残しています。

さて、ウィーンフィル。印象としては、バリバリ楽器を鳴らすなぁというのが一番でした。ヴァイオリンはこんなにガリガリ弾けるんだ、という驚きです。あとは、うねるように、有機的に各パートが調和を作り出し、なんか鳥の群れが空で飛んでいるときのようなイメージでした。個人個人は自由に演奏しているように見えるけれど、それできちんと音が揃うのがすごいなとも思いました。

音としては、なんかとても若いオーケストラのような雰囲気です。エネルギーに満ちあふれていて、圧倒されます。毎回こんな演奏をしていて疲労しないのだろうかというぐらい、本気の演奏でした。うねると書きましたが、本当に、メロディーが川の流れ、もしくはオーロラのように軌跡を変えながら湧き出してくるという感じです。四角四面の音楽と対極をなしているのが、ウィーンフィルの印象でした。

前プロがいきなり田園で、かなり長時間の前プロになりましたが、好きな曲だったので良かったです。でも、自分が演奏したいかと言えば??です。こりゃ練習の割に合わない曲だなぁということがわかりました。聞く分にはいいけど、きちんと演奏するのは大変そうです。

あとの曲目は、僕の苦手なフランス印象派の曲達です。「海」と「ダフニスとクロエ」を続けて聞いて、若干食傷気味になりました。確かに絵画の印象派と同じイメージが、音楽で実現できていることに大きな驚きを覚えますが、印象派そのものがあまり僕の趣味には合わないのかも。

3曲を続けて聞くと、田園は、実はベートーヴェンの時代なりの印象派を実現してみた音楽じゃないかと思えてくるのが面白かったです。

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