懐かしの移民局

全てにおいて気が早いですが、今朝大学へ行くついでに移民局に行き、転出届を提出してきました。転出届だけならば、もっとギリギリでもよかったのですが、Swisscomの解約にあたり、外国への転出証明書が必要だったので、早めに行ってきたのです。

移民局に行くのは昨年の8月以来です。転入届の提出、滞在許可申請の時は、ローザンヌの到着後3日目ぐらいに来たので、まだこちらの雰囲気に慣れておらず、右も左も分からない状態でやって来たように思います。建物の中の雰囲気全てが昨年のままで、とても懐かしくなりました。

さすがに2度目なので、向かうべき外国人向け窓口が地上から1フロア上がった1er étageにあることも知っているし、今ならフランス語で書いてある案内も大体理解できます。前みたいに建物の中で、グルグル、ウロウロ、ドキドキすることもありませんでした。たった1年でも人間、それなりに変化するものです。

夏休みだからかわかりませんが、窓口はガラガラで待ち時間はありませんでした。手続きとしては、複写式の書類(転入届と違って、転出届には英語訳はなかった)に転出前と転出後の情報を記入して、整理券を取って、窓口に提出したら、窓口の人がパソコンに今書いた情報を打ち込んで、控えをもらったら終わりです。とてもあっけなかったです。

ちなみに、IDカードとして提示した滞在許可証は、窓口の人が情報を確認すると返却され、回収されるということはありませんでした。ということは、帰国後も持っておいていいってことですね。他の日本人帰国者の人も、別に返却しなかったって言うし、そういうものなのかもしれません。

ついでに、目的の転出証明書を依頼しました。そしたら、同一内容の2枚の証明書が発行され(A4の紙にスタンプとサイン付き)、12CHF(1000円ぐらい)取られました。

窓口の女性は親切にゆっくりとフランス語を発音してくれて、全てフランス語で手続きが終了しました。そもそも、目的が明確なコンテキストで意図が分かりやすいし、あらかじめ必要な語彙を頭に詰め込んでおけば、こういうシチュエーションで言葉で困るということは少ないのです。

で、大学からの帰りがけにさっそくSwisscomショップに立ち寄り、転出証明書を提出することにしました。しかし、店そのものは開いていたものの、サービスセンターが18:30で終了してしまい、今日は受け付けてもらえませんでした。残念。というわけで、明日の朝9時以降に出直すことになりました。がんばります。

スイスへの留学体験談を見ると、結構役所手続き関係で苦い思いをしている人や、窓口の対応に悪い印象を抱いている人が多いです。しかし、幸いなことに私は今回そういう体験を一切しませんでした。みなさん丁寧に説明してくれるし、ぶっきらぼうということもありません。

考えられる理由としては、あらかじめ必要な情報と書類を入手して、流れに沿って手続きをしたので、特にトラブルになる要因がなかったのが大きいと思います。要するに、相手の要求するものを全て揃えておきさえすれば、スイスの役所手続きは何てことはないということです。しかし、道を外れて例外的なことをしようとすると、律儀がモットーのスイスでは、急に道が閉ざされるという感じなのだろうと思います。

他には、自分が日本人だということもかなり大きいと思います。スイス入国に当たって、3ヶ月以内の滞在はもちろん、3ヶ月以上の滞在にもVISA(滞在許可とは別に申請)が要らないのは、シェンゲンの国々と、限られたその他の国々のみです。インドから来ている研究者は、一回出国すると再度入国するときに、また新しいre-entry VISAというものが必要になるということで、滞在許可証が届くまで、(公式には)対岸のフランス旅行にも行けないと言っていました。

日本のパスポートさえ持っていれば、ほとんどの国々を自由に行き来できるという事実を、今まで意識したことはありませんでした。あまりにも当然のように享受していたからです。しかし今回の滞在で、話を聞いたり、自ら体験したりして、日本の信用があるということは、いいことなんだなと実感しました。

しかし、永住、帰化となると話は別のようです。スイスの場合、永住許可は1年以上間を空けずに10年以上継続して滞在しないと資格が得られないし、スイス人になりたいかは別として、帰化するに当たっては、近所の住人への聞き込みによって素行調査が行われたり、スイスうんちくテストがあったり、相当ハードルが高いという話です。スイス人と結婚するのが最も近道なのでしょうかね。

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