急激な円高だけが理由ではないと思いますが、もともと製造業を強みとする日本にとって、最近はは本当に苦しい時代です。携帯電話にしても、携帯音楽プレイヤーにしても、日本製品はここ数年であっという間に駆逐されてしまいました。
かくいう自分も、10年ぐらい前からWalkmanの時代に取り残された感、付属ソフトの使い勝手の悪さなど、あまりの不甲斐なさに嫌気がさして、最近までずっとiPod、iPhone、iTunesを使い続けてきました。
でも、飽きやすい自分というか、ひねくれ者の自分は、時代がAppleのiPhoneに席巻された今、あえて流行とは違うデバイスを使ってみようと思いました。そして、iPhoneは親に譲り、iPhoneを使わない生活を始めてみることにしました。
そんなわけで、今はXperia arcとWalkmanを使い始めています。
Xperiaは実質Androidで商品価値が決まっているようなデバイスですから、あいかわらずUS製のデバイスを使っていることに変わりはないので、今回はWalkmanを取り上げたいと思います。
最近のWalkmanはiPodを完全に意識していて、iPodでできることは全て実現するべく頑張っているように見えます。まあ、確かにネットで音楽を購入して、デバイスに転送したりすることは当然のようにできるのですが、やはり、ソフトの使い勝手はiTunesの方がまだまだ上のように思います。
でも、音楽再生デバイスとしてその基本性能をみると、Walkmanはかなりいけているのではないかと思います。今回久々に使ってみて、そのポテンシャルの高さに感心してしまいました。
まず、音がiPodに比べて圧倒的にいいです。これは、エンジニアでも何でもない自分の親もそういう感想を言っていたので、かなり大きな差があるのだと思います。親も今まではiPodを使っていて、今回それが壊れたということで、iTunesで管理していた音楽ファイルをWalkmanに転送して、同じ曲が聞けるような状態にしてプレゼントしたのですが、今まで聞こえなかった音が聞こえてきてびっくりしたと言っているのです。なので、iPodと比較してWalkmanの音がいいことは間違いないと思います。
そして、個人的に使ってみて他に気づいた点がいくつかあります。イコライザはiPodのなんちゃってイコライザとは全然質が違います。カラオケ機能も綺麗に音声だけ消してくれます。再生スピード変更のエフェクトも、キー変更も、もとの音楽を壊さないように、そのエフェクトのかけ方に音職人のこだわりを感じます。等々、使い込まないと気づかないのが残念ですが、本当に細かな気配りが素晴らしいです。
なんで、ソニーはWalkmanのアドバンテージをCMとかで大々的に宣伝しないんだろうと思っていまいます。本当に日本人は謙虚というか、プレゼンが下手だと思います。この謙虚さと比較すると、iPhone 4SのSiriが万能であるかのように見せてしまうAppleの映像は、ある意味詐欺に近いと思います。
「驚くような」とか「史上最高の」とか「革新的な」とかやたらと最大限の形容詞を使いまくるCMには飽き飽きです。日本人のセンサーは、こんなに強調しなくても十分に感じ取れるぐらい繊細ものだと思います。アメリカンスタンダードの表現をそのまま日本に輸入したら、過剰だと思います。しかも、こんな表現が定着していったら、将来的に、語彙が足りなくなってしまうのではないかと心配してしまいます。
。。。この調子で書き続けるとナショナリストなんじゃないかと言われそうですが、自分の気持ちに素直になると、謙虚すぎる日本人は、もっとしたたかになって欲しいと思います。今の日本は、必要以上に自信を失っているのではないかと思うのです。
もっと書こうかと思いましたが、すでに長文なのでこの辺で切りたいと思います。続きはまたいつかということで。。。