日本にいると、不思議なもので、全然世界のことを意識しなくなります。
スイスにいたときは、普段からもっと世界の動きが見えていたような、肌で感じていたような気がするのに、最近は日本にいて世界のニュースと言ったら、中国の尖閣問題、アメリカとのTPP交渉、朝鮮半島、時々アフリカ、みたいな感じで、新鮮味がありません。ニュースを聞いても、なんかはるか異国の出来事みたいに聞こえて、全然今の自分の生活と連続性を感じません。
改めてこんなことに考えを巡らせたのは、大江戸線の麻布十番と六本木付近でやたらと海外の乗客が増えて、そこらじゅうがいろんな言語の会話で溢れかえったので、何となく昔の記憶が蘇ったからなのかもしれません。
日本では、世界のことを全然意識しなくても生活できてしまうので、あえて情報を集めないといけないという感じです。ただ、日本の情報もあふれかえっている中で、さらに世界の情報となると、もう満腹感でいっぱいです。
中途半端に日本は大きい国なんだなと思います。
世界の流れを知らなくても、日本の中に目を向けていれば、いろいろ考えを巡らせるだけの情報が溢れているのです。日本のことだけ考えていれば、生活の基盤も築けるし、それなりに、安泰に、一生生活できそうな感覚があります。
そりゃ何でもガラパゴス化するわな、と感じます。
もちろん、研究をしていれば必然的に参照する論文は海外のものであって、逆に、ほとんど日本の論文には目を向けないので、世界のことを意識していないわけではないのですが。。。
ただ、普段の生活の面では、日本という国が安住の地すぎて、あえて外に出ていく必要性を感じなくなっていきそうな自分が恐ろしいな、と感じたまでです。